2014年12月1日

36.  JR東日本 代々木駅とその周辺

代々木駅とその周辺
特JR電の埋設標
代々木駅
 


踏切を横切りダクトで立ち上る66kV 大井新宿線

22kVケーブル


22kV地中ケーブル 新宿渋谷線 新宿目黒線は、埼京線脇からガードを潜って山手線方面に向かう
 
代々木駅を良く観察すると、なにやら細いき電線が纏まっている。
山手線、総武線、中央線、埼京線のインテグレート架線のき電線部分に接続されている。
8回線がクリートでアーチを描き駅構内に引き込まれている。
左から中央線上下き電線、緩行上下き電線+帰線、山手線上下き電線+帰線 どうやら中央線と緩行線は帰線が共通のようだ 帰線は上下タイインピーダンスボンドの中性点に繋がっているようだ。
 
山手線 インテグレート架線のき電線部を見ると細いき電線が繋がる

美しい弧を描いて、埼京線トラスを渡る。

 
代々木駅から新宿駅方面バス乗場を経由して歩いてみると途中 見慣れない装置に出合った。

上部の銘板の部分が操作部になる。
停電時間帯が、記載されている。

三和テッキ製 改良型動力式検電接地装置
 
新宿駅構内は、この10数年以上改良工事が続いており、まだ終了していない。工事の際は、架線及びき電線の停電工事を伴うことが多く、その際に停電検電担当者ではなく、一般の工事責任者が停電を確認。検電し同時に接地作業を行えるようにした常設の装置であった。通常の停電作業は、電力係員が出向き、電力指令と連絡を取り、検電棒で検電を行う。無加圧を確認の後、ジャンパ線で架線とレール間を接地する。この作業を電車線1本ごとに行うことになり手間も掛かる。この装置を利用すると接地作業費用の削減、作業時間の拡大が可能になる装置で、新宿駅に設置されているのは、この装置の改良型で音声での案内・青パトライトでの停電の明示を行う。また装置下部の線路に繋がる接地線には、線路側の電位が高まった際に架線への電流の逆流を防ぐ整流素子がモールドされたサーキットセーフティーパック(指月電機製)が設置されている。装置は、三和テッキ製であり東日本電気エンジニアリングが保守を担当している。接地回路は、大電流が流れるわけではなく地絡継電器を作動させれば良いだけなので、交流用の電磁開閉器を利用し安価に製造できている。表面に貼られている時間帯は停電作業の時間帯であろう。この場所で新宿駅南口付近の停電作業(検電・接地)が一括でできる。

装置へは3本のケーブルが繋がる。1本は共通接地端子。もう2本は上下き電線にそれぞれ繋がる
 
サーキットセーフティーパック(逆流防止器) 
これと同じものが、大井車両センターに取り付けられている。
Tがトロリ線側この場合動力式検電接地装置の共通接地端子に繋ぐ Rがレール側に接続する 
サーキットセーフティーパック(逆流防止器)
具体的動作(参考資料より抜粋と追記)
(1) 初期状態:接地器は解放
(2) 検電接地装置の操作扉を鍵で解放すると扉スイッチが入り、加圧検知を開始(検電作業)
(3) 加圧中の場合には「接地取付」ボタンを押しても接地器を投入できない
(4) 停電責任者は電力指令へ停電作業に着手申込を行い作業許可を得る(電車線路停電)
(5) 電車線路停電後、停電責任者が「接地取付」ボタンを押すと接地器が投入される
停電責任者が指示する接地取付作業に相当
(6) 停電工事(作業)開始
(7) 停電責任者が作業責任者から作業終了報告を受ける
(8) 「接地取外」ボタンを押すと接地器が解放 
停電責任者が指示する接地取外作業に相当 
(9) 停電責任者は電力指令へ停電工事終了報告を行う
(10)所定の時刻で電車線路に送電

(2)~(8)における状況は回転灯・表示装置により表示 音声応答装置から音声により通知


参考資料

JR東日本,青柳ら:直流電車線路用動力式検電接地装置の改良
鉄道サイバネ・シンポジウム論文集(CD-ROM);2005,論文番号608

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